設立趣旨
お産は病気ではありません。
わずか50年前には地域に産婆さんがいて、自宅で出産をすることが当たり前でした。
ただ悲しい現実としてお母さんや赤ちゃんが命を落とすことも少なからずありました。
自宅分娩は、1950年には95%、1960年でも50%を占めていましたが、現在では助産院の扱う分娩をあわせても1%強に過ぎなくなり、99%のお産が医師立会いのもとの病院で行われています。それに伴い、この60年間でお産の安全性が飛躍的に向上し、日本の周産期医療は世界に誇れるものになりました。
しかし、一方では病院の『医療で管理されたお産』に不満を抱き、自分らしいお産を強く希望する人も増えてきています。
お産は自然の営みなので、全体の95%は自然に産まれてきます。
問題は正常の分娩経過の途中で異常事態が起こった時で、医療事故による医事紛争は産科医が最も多く、これは『お産はうまくいって当たり前』ということが世間の常識になったことも一因だと思われます。
医療訴訟の多さと過酷な労働条件から産科医不足は進み、特に総合病院に勤務する医師不足は深刻です。地域から産婦人科医がいなくなり、もし、万が一昔の医療水準に戻ってしまったら、今の何十倍ものお母さんと赤ちゃんがお産で亡くなりかねないということを真剣に受け止め、母児の命を守る最後の砦である周産期センターの産婦人科医が発起人となり、その趣旨に賛同した助産師と協働で独自のガイドラインを作成し、安心・安全、自然なお産を実践する新しいお産施設として一般社団法人日本バースセンター協会を発足させ、その1号施設として「九州バースセンターうばがふところ」を立ち上げました。
今後の展望
バースセンターで地域活性!
出産時の母子の安全とともに、もうひとつの柱として「お産で地域活性」という取り組を今後当施設で積極的に試みていきたいと考えております。
今、全国で住んでいる地域でお産をする場所が減少しています。北九州近郊を例にとっても遠賀町、鞍手町、宮若市などの地域では、お産ができる、産婦人科、助産院が無いのが現状です。お産する施設がないことで地域のコミュニティーが元気を失って行くことにもなりかねません。
なぜなら、地域で子どもを産み育てることは元気なコミュニティーを支える大事な営みだからです。そこで、私たちが目指すバースセンターは、お母さんの産む力・赤ちゃんが生まれてくる力と自然な母乳育児を引き出しながら総合病院の産婦人科医とのガイドラインに基いた安心・安全、自然なお産を実践する助産師が中心となり、マンパワーを補うために地域の人材を積極的に活用し、お母さんとその家族が安心してお産と子育てができるコミュニティーの元気の基となるよう、地域の有能な人材をバースサポーターとして登用し、地域で支えるバースセンターをお産施設のない近隣市町村に広め、布いてはこの活動を全国に広めていきたいと願っています。
バースセンターの特徴
総合病院の産科と直接連携し、カルテを共有し、お産の緊急時の対応に協働してとりかかかるお産施設。
地域でお産の施設がない場所で母子の安全を守るために医師と助産師と地域のサポーター(ボランティア)がお産を通じて、産後の子育てまでも取り組むバースセンターは、発祥がイギリスで、産婦人科不足の折、総合病院がお産を「ハイリスイク:High Risk」と「ローリスク:Low Risk」で分け、ハイリスクの場合のお産は総合病院の産科でローリスクの自然分娩はバースセンターでお産と分別した。
現在、コロナ感染症の対策の為、ご家族様の同室入院ならびにお食事の提供は行っていません。
① 家族も一緒に泊まれ、食事も一緒にとれる(里帰り、お子様連れに好評!)
② 産前&産後も24時間電話でのお産&育児の相談を無料で対応(登録制)
③ 身体によい薬膳を取り入れた料理を提供!
④ バースサポーターが、きめ細やかで、こころの通う・サービスを提供します
バースセンターの表彰
福岡県知事表彰
2011年度 子どもたちの”こころを育む活動”
九州・沖縄ブロック
奨励賞受賞/公益財団法人 パナソニック教育財団
2012年度 福岡ひびき経営者賞受賞
福岡ひびき経営者賞受賞
(地元中小企業の発展に寄与)